暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2020年秋アニメ感想⑦【憂国のモリアーティ(第1クール)】

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☆☆☆(3/5)

 

 現在、ジャンプSQにて連載中、竹内良輔さんが構成を務め、作画を三好輝さんが務めています。コナン・ドイル原作のミステリー小説の古典(というか原点)「シャーロック・ホームズ」に出てくる、ホームズ最強の敵、モリアーティ教授を主人公にした作品。本屋で原作はよく見かけていましたが、そこまで興味は出ず、今回視聴を決めたのはアニメーション制作がProduction I.Gで、監督が「風が強く吹いている」「ジョーカーゲーム」の野村和也さんだったから。クオリティ的には保証されているので、視聴しました。

 

 本作の主人公であるモリアーティ教授は、イギリスの貴族社会を憂い、差別が横行する社会を「矯正」しようとするダーク・ヒーローとして描かれています。「犯罪コンサルタント」として暗躍し、数々の「完全犯罪」を人々に与え、許しがたいクズである貴族たちを粛正していきます。この辺は「必殺仕事人」みたいだなと思って見ていました。漫画だと(これは完全な後継キャラですが)高遠遙一。原作だと完全な悪として描かれていたモリアーティですが、「ジャンプSQ」で連載されるうえではこうなるのも致し方なしでしょう。1つの解釈だと思って割り切る必要があります。

 

 

 序盤こそダーク・ヒーローとして毎回ドン引きするレベルのクズ貴族を無残に殺していく様を描いていました。しかしそれは、カタルシスはあるけれどもやってることが目的に対してみみっちくて気にはなりました。しかしホームズが出てきてからは原作のエピソードを利用しつつストーリーが進行していって、この改変にはなるほどなと思った次第です。しかも原作だと完全に後付けだった「モリアーティ教授との因縁」を最初期から絡めているので、この辺もなるほどなと。

 

 ただ、モリアーティがダーク・ヒーローであるとすれば、肝心のホームズはどうなるのか。まだ内容が序章なので何とも言えないのですが、現状はモリアーティとライバル関係になることを示唆していました。どうやら、モリアーティは彼を「計画」のために利用しようとしている様子。となると、本作におけるホームズは「コードギアス」におけるスザク的なポジションになるのか、それとも、もう少し違う立ち位置になるのか。とにかく、ただ利用されるだけということは無いと思います。とにかくまだ序章なので、書くことがないです。あ、各話のクオリティは高く、演出やライティング、画面構成が的確で、この点では楽しめました。

 

 

野村監督の作品。これは傑作だった。

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 変則ミステリ。

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