暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【密偵】感想:祖国か、服従か

80点 大日本帝国占領下時代の韓国を舞台にしたスパイ映画。こういう舞台でこのジャンルだと必然的に抗日的な内容になりそうなものですが、本作は祖国と統治国の間で揺れ動く主人公の心情に焦点を当てることで、むしろ民族主義的な内容になっていると思いま…

【マイティ・ソー バトルロイヤル】感想

78点 「マイティ・ソー」3部作最終作。今回も例によって、オーディンの過去の負債をソー、ロキの兄弟が清算する話。毎回毎回親父の負債を処理させられる2人には同情を禁じ得ませんが、今回は事情が違います。今回の敵はソーの姉、破壊の神・ヘラ。アベン…

【IT/イット”それ”が見えたら終わり】感想:ホラー版「スタンド・バイ・ミー」

80点 現在、大ヒット中のスティーブン・キング原作のホラー映画。正直、ホラーは苦手なのですが、食わず嫌いは良くないし、久しぶりに単純に怖い目にあいたいなという欲求が急激に高まっていたので、鑑賞しました。 しかし、正直、そこまで怖くありません…

【GODZILLA 怪獣惑星】感想

60点 ゴジラ、初のアニメーション作品。情報が発表されてから、面白い試みだと思いつつ、これまでのゴジラを観ていた付き合いで鑑賞しました。 感想として、本作は「ゴジラ」の世界を1度完全に解体し、ミリタリーとSF設定を盛り込んで再構築した、「ニト…

核家族版『仁義なき戦い』なバイオレンス・コメディ【全員死刑】感想

85点 かつて福岡で発生し、家族全員に死刑判決が下った連続強盗殺人遺棄事件。それを追ったルポを原作とした実録映画。事件が事件だけに、どれだけ陰惨な話なのかと思って観てみましたが・・・・完全にコメディでした。確かに、劇中には暴力が吹き荒れます…

【RE:BORN】感想:世界と渡り合える、日本のアクション

90点 タマフル監督自薦枠で取り上げられていたことで存在を知りました。そこで読まれた監督の「世界と渡り合えるアクション」とはどんなもんじゃいな、と思い、鑑賞しました。 いやぁ、凄まじいアクションでした。ストーリーは正直、単純です。穏やかな暮…

【あゝ、荒野 前篇】感想:彼らはそこにいる

84点 故・寺山修司の、唯一の長編小説を映画化した作品。彼の作品は全く読んだことがありません。詩人ということは知っていますが、私の中で大きいのは、「あしたのジョー」の力石徹の葬式を開いた人間だということです。そこまで熱狂的なファンだったのか…

【グロリア】感想

75点 「レオン」の原型と言われるハードボイルド・アクション。以前から見たいと思っていたので、午前十時の映画祭でかかったのを機に鑑賞しました。 「レオンの原型」と言われるだけあって、大筋はほとんど同じ。年が離れた2人の、奇妙な絆の話です。です…

彼はアイアンマン【アイアンマン3】感想

78点 「アイアンマン3部作」の最終作。1作目が「アイアンマンになるまでの話」で、2作目が(アベンジャーズのブリッジ的役割だったとはいえ)、アイアンマンの成長の話でした。そして本作は、トニー・スタークが「アイアンマンとしてのアイデンティティ…

【ブレードランナー2049】感想:正当な続編であり、前作のリメイクともいえると思う。 ※ネタバレあり

88点 「ブレードランナー」の35年ぶりの続編。監督は「メッセージ」のドゥニ・ヴィルヌーヴ。前作が熱狂的な支持を得ているため、監督にとっては非常に分が悪い作品であるのは明白。しかしてその出来は、「ブレードランナー」の続編として、申し分ない作…

【女神の見えざる手】感想:女性版「ハウス・オブ・カード」

94点 凄腕ロビイストの女性が銃規制法案を可決させるサスペンス。監督は「恋に落ちたシェイクスピア」でアカデミー賞を受賞したジョン・マッデン。「恋に落ちたシェイクスピア」は今ハリウッドを騒がせているハーヴェイ・ワインスタインが金でアカデミー賞…

【仁義なき戦い 頂上作戦】感想:広能にとっての「終戦」

98点 「仁義なき戦い」事実上の完結編。広能と山守の長きにわたる因縁はここで1つの決着を見ます。本作では、広島ヤクザ抗争の決着を描くと同時に、様々なことを描いている作品でした ・時代の変遷、戦後から成長へ 本作では抗争の決着と同時に、様々なこ…

【わたしたち】感想:必要なのはその一言

88点 韓国映画です。本作は学校という大変窮屈な空間の中で繰り広げられる、小学生にとってのサバイバル劇です。と同時に、綺麗な友情の話でもありました。 小学4年生のソンはクラスで孤立している。ドッヂボールのときは「線を踏んだ」と言いがかりをつ…