暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

誰かに手を差しのべ、寄り添うことの大切さ【映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ】感想

80点 11月8日。映画ファン的には、今年の注目作の1つ『ターミネーター/ニューフェイト』が公開されました。楽しみにしていたのは映画ファンだけではなかったようで、普段あまり映画を観ない層の観客も動員し、その週の興行収入ランキングで見事1位を…

女優への畏敬の念【真実】感想

79点 昨年、『万引き家族』で日本人としては21年振りにカンヌ国際映画祭最高賞、パルム・ドールを受賞した是枝裕和監督。映画も大ヒットを記録し、質的、興行的にも大成功を収めた彼が次に放った作品は、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、…

ギャング達の栄光と落日、そして懺悔の物語【アイリッシュマン】感想

96点 巨匠、マーティン・スコセッシが、共にハリウッドをのし上がったロバート・デ・ニーロと『カジノ』以来、24年振りにタッグを組んだギャング映画。本作のトピックはそれだけではなく、共演にはデ・ニーロと同じくスコセッシ組のジョー・ペシ、ハーヴ…

ラストで台無し【スペシャルアクターズ】感想 ※ネタバレあり

53点 昨年、『カメラを止めるな!』の大ヒットにより、一躍時の人となった上田慎一郎監督。おそらく、今映画界で最も次の作品が待ち望まれている彼の最新作です。私も突如として現れたこの監督の作品は、同じ時代を生きている者として出来るだけ追っていこ…

真実を伝える姿を描き出す【プライベート・ウォー】感想

78点 実在した戦場ジャーナリスト、メリー・コルヴィンの生涯を映画化した本作。監督は『カルテル・ランド』『ラッカは静かに虐殺されている』などのドキュメンタリーで知られるマシュー・ハイネマン。町山智浩さんがたまむすびで紹介していたので興味が湧…

完全なる「焼き直し」で、シリーズの限界が露呈した作品【ターミネーター:ニューフェイト】感想

65点 権利関係の問題で、『ターミネーター2(以降、『T2』)』以降、制作からは離れていたジェームズ・キャメロンが復帰し、あの傑作『T2』の「正当な続篇」として公開された本作。『T2』が公開されたのは今から28年前ということと、『T2』で上手く物語…

あの原作をよく見事に「映画」にした!【蜜蜂と遠雷】感想

95点 原作既読。それ故に映画化を知ったときは戸惑いました。「出来るわけがない」と。原作を読んだ方ならば分かると思いますが、本作は非常に映像化しにくい作品であり、ハードルは相当高いのです。普通ならばスルー案件なのですが、監督は2017年に『…

彼の怒りは、遂に世界へ向けられる【ジョン・ウィック:パラベラム】感想

89点 引退した殺し屋が、激情にかられてあらゆる敵を倒していく痛快シリーズ、『ジョン・ウィック』。1作目は単なる「ナメてた相手が殺人マシーンでした」映画であった本作ですが、2作目から急激にフィクションラインが上がり、ジョン・ウィックが所属し…

「学ぶことの楽しさ」を思い出させてくれる漫画「ほしとんで」の感想

今週のお題「好きな漫画」 久々にはてなブログのお題に参加します。「好きな漫画」と言われれば、私もそれなりには漫画を読んできたし、今もそこそこは読んでいるので、そりゃたくさんありますよ。その中で、今回私が記事にしようと思うのは、「ほしとんで」…

「未来」をしっかりと示した秀逸なエピローグ【エルカミーノ:ブレイキング・バッドTHE MOVIE】感想

82点 あの傑作TVドラマ「ブレイキング・バッド」の劇場版作品。TVドラマの頃から画面構成、演出と、「映画」と呼んでも差し支えないレベルの作品でしたが、とうとう本当に映画になってしまいました。とは言え、Netflix作品なのですが。私はTVドラマは結構…

確かに映像は凄いけど・・・【ジェミニマン】感想

57点 『アラジン』で青くなってミュージカルをやったと思ったら、今度は若い頃の自分自身と戦うハメになったウィル・スミス。端から見てて、確かに愉快でしたが、私は本作を観るつもりはありませんでした。確かに、ウィル・スミスVSウィル・スミスというネ…

心からワクワクできる、傑作冒険活劇【ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん】感想 

95点 存在を知ったのは、アフター6ジャンクションのコーナーにて。名アニメーターである井上俊之さんが本作を絶賛していたので興味が湧き、9月の末に頭が痛いのと疲労がたまっている体を押して恵比寿まで鑑賞してきました。 結果、鑑賞して本当に良かっ…