暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2022年新作映画ベスト10

 皆様。お久しぶりです。いーちゃんです。ブログの更新が最近ずっと滞っていて本当に申し訳ありません。もう映画の記事とか全く上げられていないんですけど、せめて年間のベスト記事くらいは出さなければならんなと思っていますので、発表させていただきますよ。

 

10位『ONE PIECE FILM RED』

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 10位はこちら。ハッキリ言うと、本作はダメな映画です。『鬼滅の刃』『呪術廻戦0』『THE FIRST SLAM DUNK』と比べるのも失礼なレベルの作品ですし、『FILM Z』の方が出来が良いです。その理由は記事に書きました。しかし、それでも、というか、だからこそ、本作をベスト10に入れたい。理由は、本作が出来は悪くとも、「映画館で観る」ことを前提にして作られている映画だということ、そして、「ONE PIECE」という作品を本作で一段階上のレベルに押し上げようという、尾田っち、そしてスタッフの気概を感じたからです。「原作順守のアニメ映画」が多くなっている昨今、これを褒めなくてどうするのか、と思ったので、入れました。

 

9位『THE BATMANザ・バットマンー』

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 9位は最新版のバットマン。まずは映画全体のルックが素晴らしかった。バットマンの心の闇を象徴するような「黒」が画面全体を覆い、彼の苦悩をじっくりと描き出す。そして、最後に、ヒーローとなった彼が希望の明かりを灯すというラストに感動しました。

 

8位『ブラック・フォン』

 8位はジュブナイルとホラーが見事に融合したこちら。小規模ながら、ホラー演出、脚本の妙など、単純に出来が良い作品でした。ジャンプ・スケア演出には本当に驚かされました。キングの『IT』もそうだったけど、やっぱり少年が恐怖の象徴と対峙し、他者の想いを継いで立ち向かうって話は泣けるよね。

 

7位『ウエスト・サイド・ストーリー』

 7位はこちら。アンセル・エルゴートの件で色々とあったけど、やっぱり映画として凄すぎ。スピルバーグはやっぱすげぇや、となりました。全ショットに映画的な快楽とも呼べるパワーが漲っていて、単純な比較はできませんが、旧作よりエネルギッシュな傑作だったと思います。

 

6位『RRR』

 6位はこちら。2人の男の流転する数奇な運命を描いた超大作。全ショットに象徴的な意味があり、画面から滲み出まくっている映画アクションアドレナリン(何だそれ・・・)で感情を揺さぶられまくる3時間。「観る快楽」をここまで追求した作品は中々ない。2022年の映画の中では、『トップガン マーヴェリック』と並んだ快楽作品です。ナートゥは今年のベスト・ダンスシーン。

 

5位『リコリス・ピザ』

 5位はPTA最新作。脈絡とか複雑な構造とかメタファーとか特に無い。ただ2人の男女がくっついたり離れたりを描くだけ。しかし、観ている間、ずっと多幸感に包まれていたし、2人が「走る」シーンには感動していた。2019年で言うところの『ワンハリ』枠。

 

4位『NOPE』

 4位はジョーダン・ピール最新作。いつものジョーダン・ピール作品だと思っていたら、何と『ゴジラ』みたいな怪獣映画だった。しかも、正体が判明してから西部劇的なあがる展開も完備してあるという、エンタメ作品にもなる。そこで活躍する人間達が、それまでの歴史だと脇に追いやられている人間達だという点も楽しんだポイント。

 

3位『トップガン マーヴェリック』

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 3位は還暦を迎えたトム・クルーズの最新映画。恥ずかしながら、本作で初めてトム・クルーズのファンになりました。こんなに純粋に面白いアメリカ映画を映画館で観たのは久しぶりでした。何より、「映画を観る喜び」を追求してくれるトム・クルーズの心意気に痺れました。

 

2位『カモン カモン』

 2位はホアキン・フェニックス主演、マイク・ミルズ監督の最新作。思えば、本作は、観てからずっと頭の中に残り続けていた作品だった。私も今や大人になり、次の世代のための世界を作る立場になったわけだが、子ども達のためにマシな社会にしていなかければならないよなぁ、等と殊勝なことを考えてしまう。それもこれも、本作のインタビューの影響だと思う。本作は、子どもが考えていることを大人が受け止める映画だと思う。思いを受け止めることで、対話が始まる。そうしないと、世の中を良くしていくことはできない。そう思わせてくれる映画だった。

 

1位『ケイコ、目を澄ませて』

 1位はこれ。何というか、観終わって、今年一番の心地よい余韻、というやつに浸れた作品。それは映画自体の出来がいいということでもあるけど、それ以上に、本作を観て、「頑張って生きないとな」と思えたからだと思う。本作の登場人物は、皆逆境にいる。しかし、その逆境を受け入れ、三浦友和のように、岸井ゆきののように、「よし」と言って重々しく、また歩き出す。俺もこんな感じに生きていなかければ、と思えた作品で、こんな気持ちにさせてくれる映画は傑作だと思うので、1位です。映画の出来自体も完璧です。

 

 以上がベスト10です。他に、最後まで入れるかどうか迷ったのは、『THE FIRST SLAM DUNK』、『グレイマン』、『劇場版 Re;cycle of PENGUINDRUM[前後篇]』、『セイント・フランシス』、『ギレルモ・デル・トロピノッキオ』、『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』、『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』、『13人の命』です。アニメ部門、日本映画、外国映画部門は後日発表したいと思います。それでは!