暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2022年に読んでよかった漫画10選

 皆様。こんにちは。いーちゃんです。2023年ももう1週間が経ちましたね。今回は、2022年に読んだ漫画10選を発表します。ベスト10というわけではなくて、10選で、ランキングではありません。縛りとしては、「2022年に新刊が出たシリーズ」になります。では、行ってみよう!

 

「あかね噺」

 週刊少年ジャンプ連載中の落語を題材とした漫画。まず、落語の表現が上手すぎる。噺家の噺に客が見入っていく描写、噺家が「場」を掌握する描写が上手くて、「落語」を完全に絵で表現できている。「声」が無いのに、「落語を聴いている」気持ちにさせられる素晴らしさに圧倒された。

 また、それとは別に、落語を題材としながらも、縦軸は「父親を破門した権威に対する挑戦」という、めちゃくちゃ王道のジャンプ漫画というのが素晴らしい。しかも若手集めて大会とか開いちゃってるし。今後が楽しみすぎる。

 

「うみべのストーブ」

 大白小蟹先生の短編集。タイトルにもなっている「うみべのストーブ」を始め、どの話も素晴らしい、珠玉の作品。どの話も、日常の中にあるちょっとした不安に対して、ほんの少しだけ救いを与えてくれるような、そんな内容でした。私は読み終わって、少し、心が温かくなったような、少し前向きな気持ちになれました。

 

「百木田家の古書暮らし」

 冬目先生の最新作。神保町で祖父の古本屋を継いだ次女と、一緒に暮らす長女、三女の暮らしを描いた恋愛漫画恋愛漫画と言いながら、実際にやってることは古本屋業界のあれやこれやだったりして、肝心の恋愛は一方通行だったりする。そこはやっぱり冬目先生で、恋愛よりも今のところは百木田家の暮らしぶりをスケッチ風?に描くのがメイン。これが何とも心地よくて、読んでいて落ち着く漫画。

 

ゴールデンカムイ

 言わずと知れた大ヒット作。2022年完結したので入れた。連載時は終わり方に賛否ありましたけど、単行本化の際に大幅に加筆され、見事に大団円を迎えた印象。アクション、グルメ、ギャグ、ウェスタン・・・ありとあらゆるジャンルを網羅した、エンタメの極致のような素晴らしい漫画でした。

 

「金色のガッシュ!!2」

 「また会おう、ガッシュ!!」

 この台詞で完結した「金色のガッシュ!!」から14年。遂に我々は再会した。リアルタイムで前作を読み、完結まで付き合った身としては、清麿とガッシュの再会はあまりにも感動的だった。「前作を読んでいたときの自分に対し、恥ずかしくない大人になれているか?」と自問しながら読み進めていた。

 

「タコピーの原罪」

 2021年から年を跨ぎ完結した、ジャンプ+発の衝撃作。虐め、毒親など、この世界にあるあらゆる悪意を容赦なく描き出した。最初こそ単純なタイム・リープものかと思っていたが、タコピーの身勝手な「善意」が事態を二転三転四転させ、どんどん最悪にしていく展開に、絶望とともに早く先を読みたいという欲が抑えられなかった。つまりは不謹慎だけど、超面白い。

 

「チ。-地球の運動について-」

 地動説を扱った漫画だけど、あくまで地動説は題材の1つでしかなく、メインは「人間の知性」についての話だと思った。人間の知の歴史は、誤りと訂正の繰り返しで、その時代の人々が「知りたい」と思い、研究したことが受け継がれて、現代の世界に至る。そしてそこには、大量の「血」も流れる。8巻ながら、壮大な歴史物語だったと思う。

 

「ブランクスペース」

 今年完結した、「空白」を巡る物語。2人の少女の友情物語として素晴らしかったけど、何より終わり方が神過ぎた。読み終わって、しばし茫然としていた自分がいた。全3巻というタイトさもあり、大変満足した。

 

「ルリドラゴン」

 週刊少年ジャンプで休載中。人間とドラゴンのハーフであるルリが、ある日突然「ドラゴン化」してしまう漫画。と言っても、「他者と違う」ことから来る差別などは本作では発生しない。ルリのドラゴン化は自然と「個性」として受け入れられる。3話で、ルリがクラスの中に「溶け込んだ」ページが秀逸だった。いくらでもファンタジーに寄れるのにそうせず、あくまでも「ドラゴン化した女子高生の日常」に徹していたのが素晴らしかった。眞藤先生には、無理せずに連載を続けていただければと思っています。

 

ONE PIECE

 出た。2022年、『FILM RED』効果、そして最終章突入効果で何度目かのブーム到来中の本作。実際、ここ数巻は新世界編に入ってから一番面白いし、何より、ワノ国の宴シーンが昔みたいに本当に楽しそうに読めた。申し訳ないけど、新世界に入ってから尾田っちだけが楽しそうで疎外感を覚えていたんだけど、久しぶりに尾田っちと一緒に「ONE PIECE」を楽しむことができた。最終章も駆け抜けてほしい。

 

 

 以上が2022年読んでよかった漫画10選です。選出作品が偏ってるのは勘弁してください。過去作で良かったのは「A子さんの恋人」でした。薦めてくれた友人に感謝。辛い事ばっかなので、2023年も、たくさん漫画を読むと思います。良い漫画に出会えますように。