暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2017夏アニメ③【ナイツ&マジック】感想

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  最近流行りの「小説家になろう」発ライトノベルのアニメ化。他の御多分に漏れず今作も異世界転生もので、正直これしかネタないのかよと思いたいけどまぁ面白けりゃどうでもいいよね。

 私も原作は前から気になっていたので、アニメ化を機に見てみました。最初はファンタジーが主流の異世界モノでロボットを活躍させるとかいうアイディアは面白いけど、どうせSAOみたいに主人公が無双するだけなんだろうな、と思っていました。けど、実際は無双はしてもこれはSAOではなく、お兄様でした。そして、全世界のロボヲタの夢を具現化したようなアニメでした

 というのも、この主人公・エル君は、基本ロボットのことしか考えてないんですよね。で、それが行動理念なんです。そして、ロボを作るためのプログラミングはもう天才的なわけですから、次々と革新的な発明をするわけです。その開発のために周りを巻き込み、そしてついには国王公認でリアルロボットの開発主導権を握れるとか、上手くいきすぎ、というか、これはこれで俺TUEEE作品感がある。読者の願望を具現化してる辺り。ただ、何でもかんでも上手くいくわけではなくて、試行錯誤を繰り返しているところは面白かったし、やっぱり何かを成し遂げる奴ってのは自分勝手で周りを巻き込むやつなんだなと思ったり。

 ただ、今作は他の俺TUEEEとはだいぶ違っていて、キャラクター1人1人に見せ場があって、キャラが立ってるんですよ。やっぱ皆が活躍する方が見ていて面白いですよ。

 そして、戦う動機もロボ関連なんですね。ラストの一騎打ちなんて、完全にロボヲタVS戦艦ヲタの喧嘩みたいになってたし。ただ、この2人が方や「死の商人」的な存在で、方や「何だかんだ皆のためになってる」といった具合に、対比的になってるのも面白かったです。根っこはオタクってところは同じなだけに。

 このように今作は全てがロボ基準で、戦争で死者が云々みたいなこととか、敵国に新しい技術が渡ってより強い武器を生み出しちゃった云々とかはほとんどやらないところとかはもはや清々しかったですね。

 基本ロボ基準ですが、随所にファンタジーを盛り込んでいるのも面白かったです。ロボを動かすには魔力がいるとか、最後の戦いなんて、騎士とドレイクのメカ版って感じでしたし

 ロボ戦もCGを使っていたおかげで、動きが素晴らしい。ビームばっかじゃなくてあれぐらい動いてもらえると見ていて楽しいし、後、やっぱデザインもカッコいい。

 色々書きましたけど、本作は要するに「自分専用のロボットを作って操縦したい」という誰しも一度は考えたであろうことを異世界転生もので実現化した作品です。やっぱりこういう狂気にも似た熱意を持ってる奴が歴史を動かすんですよ。そう思えたアニメ。