暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2019年夏アニメ感想②【ダンベル何キロ持てる?】

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 ダンベル何キロ持てる?と聞かれれば、「ご、5キロ・・・」としか言えない私ですが、実は市営のトレーニングルームで定期的に筋トレはしていまして(民間のジムは高い)。そんな共通点と動画工房制作という2点で視聴を決定しました。

 

 とても心地よいアニメだったと思います。夏アニメの中で、「からかい上手の高木さん2」と並んで、私の心の拠り所となってくれました。

 

 しかし、感想を書くにあたって、大変困ったことになってしまいました。私は本作について、「何故面白いのか?」を全く説明できないのです。ラブコメとかアクションものならば、それについて思ったことを云々書いていれば形になりますし、ストーリーがあるものならば、それについての感想を書けば良い。ただ、問題なのは、本作の目玉が「筋トレ」である点。題材的に地味すぎます。しかも作品全体を貫くストーリーもない。一応、主人公のひびきには「モテたい」という願望はあります。しかしそれは思い出したかのように出てくるだけで、作品全体を引っ張るものではありません。そう、本作は、本当に「女子高生が筋トレしている」だけのアニメなのです。

 

ダンベル何キロ持てる?(1) (裏少年サンデーコミックス)

ダンベル何キロ持てる?(1) (裏少年サンデーコミックス)

 

 

 これでつまらなければ、「題材が地味だったのね」で済むのですが、問題は、本作が「面白い」点。女子高生が筋トレしているだけなのに、ストレス無く見れて、気づいたら終わっている。ここが本当に心地よい。しかも見終わったら劇中でやっていた筋トレをしたくなるという効果もある。さすがは「見るプロテイン」です。つまり本作は、筋トレ促進アニメとしても間違いなく成功しているのです。

 

 何故「筋トレをしているだけ」の地味な絵面な本作がここまで面白いのか。私はこの問いに対して、明快な答えを持っていません。なので、もうそこを考えるのは止めて、本作のどの辺が面白いのかを書き連ねたいと思います。

 

 まずはテンポですよ。本作は「かぐや様は告らせたい」に似ていると思います。本作の構造は、1つの話の中にネタを設定し、そこに筋トレを絡め、その話をテンポよく進め、落ちをつける。「かぐや様~」はこのテンポ感が素晴らしく、サクサクと見ることができました。本作は恋愛頭脳戦が筋トレになっただけで、基本は同じだと思います。で、そこに「筋トレ講座」を話の流れをぶった切る形で毎回挿入させ、作品独特のリズムを作る。この定番を視聴者に慣れさせ、リズムに身を任せていればアニメが終わるのです。このテンポが大切だったのかなぁと。

 

 次に、キャラの魅力はもちろん素晴らしかったです。それだけではなく、随所に出てくるエキセントリックなキャラクターや、アイドル回みたいなトンデモ回もあり、それが作品にとって良い感じのアクセントになっていたと思います。

 

 中でも強烈だったのがOPとED。中毒性のあるもので、インパクトは絶大。アニメスタッフのセンスには脱帽です。

 

 そして筋トレ講座の実用性の高さ。かなり本格的に講座をやっているため、見ているだけでためになる。しかも全て見終えたらキャラのエロまで拝めるとかいう神仕様。何だこりゃ、最高じゃないか。

 

TVアニメ「ダンベル何キロ持てる?」OPテーマ「お願いマッスル」/EDテーマ「マッチョアネーム?」

TVアニメ「ダンベル何キロ持てる?」OPテーマ「お願いマッスル」/EDテーマ「マッチョアネーム?」

 

 

 女子高生のギャグに身を任せていれば、それだけで筋トレの基礎知識が身に付くという「見るプロテイン」である本作。夏アニメの中では、1,2を争うくらいに好きなアニメでした。

 

 

 似た構造ではないかと思った作品。

inosuken.hatenablog.com

 

  動画工房作品。監督も同じ。

inosuken.hatenablog.com