暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2019年冬アニメ感想④【かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~】

f:id:inosuken:20190418221015j:plain

 

 

 現在、週刊ヤングジャンプにて連載中であり、累計発行部数も500万部を越える人気漫画のアニメ化作品。例のごとく私は以前から存在は知っていて、このアニメ化を機に視聴してみました。

 

 見てみると、本作は実に「見やすい」作品であり、それ故に毎週楽しく見ることができました。

 

 本作は、ジャンルに分けるならば「ラブコメ」に該当すると思います。このジャンルは古くから存在し、多くの人間に親しまれている、人気も歴史もあるものです。しかし、だからこそ、そこに一工夫がなければ数多の作品の中に埋もれかねません。というわけで、本作がとった一工夫は「恋愛頭脳戦」という作劇方法。主人公とヒロインを秀才と天才設定にして、思春期にありがちな男女の心の探りあいを相手の裏の裏を読んでいく頭脳戦として描くことで、ただのラブコメから脱却を図っています。

 

 

 本作の主人公は2人。超大企業の令嬢、四宮かぐやと平民出でありながら努力で入学した白銀御行。それぞれ、生徒会に所属しているわけですが、主人公とヒロインですから、物語が始まった当初から両想いなんですね。ただ、そのまま付き合わせると物語が終わってしまいますから、両者にはプライドが高い設定が付いています。2人は互いに想い合いながらも、それを言い出せない。それは何故なのかと言えば、どちらかが告白してしまえば、「告白した方」と「承諾して付き合った方」という関係が構築され、付き合い始めたときから上下関係が生まれてしまうから。そんな事はプライドの高い2人は許せるはずもなく、「付き合って有利になるため」に日々「好き」の言質取り合戦をしている訳です。

 

 で、その「頭脳戦」はどんなものかと言えば、それっぽい大掛かりな仕掛けをしたり、心理戦を展開したりしていますが、やってることは上述のように思春期の男女の探りあいですよ。皆さんもやったことがあるんじゃないですか?相手の好きなタイプをそれとなく聞き出そうとしたり、好きな子と話すために試行錯誤したり。本作はそんな誰にでもあることをそれっぽく見せているのです。しかも、最初こそ頭脳戦やってましたが、だんだんただのラブコメになっていったりしてますし。

 

 

 タイトルに「恋愛頭脳戦」と付いていますが、やっていることは何て事はないもの。では、本作はつまらないかと言われればそんなことは全くないです。この「恋愛頭脳戦」を題材にしたことで、非常に見やすくなっていると思いました。というのも、本作はAパート、Bパート、Cパートの3パートに別れていて、それぞれに「恋愛頭脳戦」の題材となる何らかの「お題」があり、話はそれ1本に絞られています。そして、その題材についての頭脳戦を10分弱という時間の中で、非常にテンポの良い掛け合いと演出で見せてくれるのです。しかも最後にはしっかりと勝敗も出る。これにより、非常にサクッと楽しめる作品になっていたと思います。

 

 また、この頭脳戦を行うキャラクターも魅力的で、藤原書記の狙ってるのが分かるけどやっぱり可愛さ全快な感じとか、かぐや様の毎回の「お可愛いこと」とか、堪らんものがありました。

 

 ストーリーはあって無きようなものでしたが、最後で2人が「会わない」エピソードを入れ、かぐやの孤独を強調させ、「今は仲間がいるよ!」的な内容で締めたのは綺麗でした。2期待ってます。

 

 

同じくヤングジャンプで連載されている作品。でもここまで違うものか・・・。

inosuken.hatenablog.com