皆様。こんにちは。いーちゃんです。今回は2024年新作映画の部門別のベストです。「日本映画部門(実写)」「外国映画部門(実写)」「アニメーション映画部門」「旧作部門」そして「ワースト部門」の5部門を発表します。今年は全体のベストと同じく、順不同です。それでは、行ってみよう。
日本映画部門(実写)
『どうすればよかったか?』
『夜明けのすべて』
『悪は存在しない』
『ナミビアの砂漠』
『ルート29』
『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』
『Cloud クラウド』
『ゴールドボーイ』
『カラオケ行こ!』
『侍タイムスリッパー』
ベストにも入っている『どうすればよかったか?』と『夜明けのすべて』のコメントはベストの記事を参照してください。他の8作品については、簡単に書きます。
『悪は存在しない』
全編に亘って濱口監督にしか出せない空気感が実に素晴らしい。ラストは解釈が分かれるけれど、それまでが抜群に面白いし笑える映画でした。
『ナミビアの砂漠』
河合優美無双映画。彼女を通して、現代社会への怒りを体現する。同じ若者として、目が離せない映画だった。
『ルート29』
実は『こちらあみ子』は未見。独特の雰囲気を持つ映画だった。現代日本映画の中で、異質な存在感を放っていると思う。どうにも忘れられなかったので入れた。
『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』
過去一で良かった。これまでのシリーズで不満だった部分が解消されていた。髙石あかりがいよいよ全国レベルの女優になってしまいそうだし、伊澤彩織も世界レベルのスタントウーマンなので、続編は難しいのかな・・・?
『Chime』
黒沢清の傑作。中途半端な時間内に「黒沢清」の原液を詰め込む。ひたすらに不条理で怖い映画だった。
『Cloud クラウド』
黒沢清は2024年は3本の映画が公開されたが、『蛇の道』はまあまあだったけど、本作と『Chime』は傑作だった。本作は黒沢清詰め合わせみたいな映画で、中盤以降、別のジャンルに移行していくドライブ感が素晴らしかった。
『ゴールドボーイ』
高校生3人組がサイコパス殺人鬼を脅す・・・というクライム・サスペンスなのだが、一捻りあり、サイコパス同士の対決になる。全編に亘る緊張感が素晴らしかった。
『侍タイムスリッパー』
時代劇を作るというパッション。侍という消えゆく存在が時代劇に重なる。しかし、その中で、自分たちはこれを後世に残していくという意志を感じた。
外国映画部門(実写)
『オッペンハイマー』
『ソウルの春』
『関心領域』
『枯れ葉』
『瞳をとじて』
『陪審員2番』
『マッドマックス:フュリオサ』
『ありふれた教室』
『ホールド・オーバーズ 置いてけぼりのホリデイ』
『コット、はじまりの夏』
ベストにも入っている『オッペンハイマー』『ソウルの春』『関心領域』『枯れ葉』『瞳をとじて』『陪審員2番』はベスト記事を参照してください。他4作については、簡単に書きます。
『マッドマックス:フュリオサ』
歴史に残るアクションをまた見せてくれた。前作のような疾走感は無いが、フュリオサの「生きる意志」をビンビンに感じた傑作。
『ありふれた教室』
普通の教師が事態を収拾しようと動くたびに泥沼にはまっていくさまをスリリングに描く。社会の縮図としての学校において、彼女の善意が無意味に消えていくさまが恐ろしい。
『ホールド・オーバーズ 置いてけぼりのホリデイ』
王道のヒューマンドラマ。若者に何を遺せるか?そして、尊厳を持って生きることの尊さをしっかりと描くことに感動。
『コット、はじまりの夏』
もうこれも号泣映画ですよ。幼い少女にとって、自分を機にかけてくれる存在がいかに重要か。それを丁寧に描いた映画だった。
アニメーション映画部門
『ルックバック』
『きみの色』
『化け猫あんずちゃん』
『ロボット・ドリームズ』
『劇場版 モノノ怪 唐傘』
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』
『リンダはチキンが食べたい!』
『トラペジウム』
ベスト記事にも入れた『きみの色』『化け猫あんずちゃん』はベスト記事を参照してください。他の映画は簡単に感想書きます。
『ルックバック』
藤本タツキの原作を押山清高がアニメーション映画化。その超絶クオリティに圧倒された。内容は少し感傷的になっていたが。
『ロボット・ドリームズ』
人生における出会いと別れをロボットと犬に託して描く寓話。非常に簡素ながら緻密に構築されたアニメーションも素晴らしかった。「September」の使い方が素晴らしかった。
『劇場版 モノノ怪 唐傘』
10年以上前に「ノイタミナ」で放送されていたアニメの劇場版。TV時代と比べると前衛的な表現は若干抑えられている感じがあるのだが、映画ということでよりダイナミックになっていた。エンタメ度が上がっていて、見ていて楽しかった。
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』
まさかの劇場版。作られるとは思っていなかったので、本当に驚いた。映画としては瑕疵が多すぎるのだが、見ている間、私の中にある「SEED」に対するわだかまりがどんどん浄化されていくあの感覚は唯一無二のものだった。
『リンダはチキンが食べたい!』
独特の表現が面白いアニメーション映画。色使いがよかった。スラップスティックなコメディなのだけど、その根底に権力に対する反抗心がある。
「ウマ娘」ミリ知ら勢なのだが、これはとても面白かった。ノリが完全に少年漫画。レースの熱さの表現を全力でやっていて最高だった。
『トラペジウム』
修羅のアイドル道を描いた映画。身勝手なヒロインを肯定も否定もせずに描き出す。Clover Worksの演出力も光る映画だった。
3部作として公開された『傷物語』を1本の映画として再創造する。最初は「アニプレ商法か!」と怒り心頭だったわけですが、全く新しい『傷物語 こよみヴァンプ』という映画になっていたので驚きですよ。
旧作部門
①『機動警察パトレイバー 劇場版』
②『ストップ・メイキング・センス 4Kレストア版』
③『獣兵衛忍風帖』
④『ゴーストワールド』
⑤『宝島』
旧作は上記の5本。『ゴーストワールド』『宝島』『獣兵衛忍風帖』は長らく見たいと思っていたので、見られて感激した。『機動警察パトレイバー THE MOVIE』は初映画館。やっぱりめちゃくちゃ面白かった。『ストップ・メイキング・センス 4Kレストア版』は旧作と言っていいのか分からないのですが、映画館で見て大変興奮したので入れました。
ワースト部門
今年もワーストあります。ワースト3を発表します。
『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』
おいおい2年連続のランクインだよ『クレヨンしんちゃん』。これまでのシリーズの「お決まり事」をしようとした結果、全くまとまりのない映画になってしまったという純粋な駄作。今年は大丈夫なのか?えぇ?
『スオミの話をしよう』
三谷幸喜だから義理で見たのだがこれが予想を超えて酷くてびっくりしたよ。飛行機の下りはあまりにも酷くて三谷幸喜のことが心配になった。やっぱり三谷幸喜は脚本に徹した方がいいよ本当。
『室井慎次 敗れざる者/生き続ける者』
「踊る」シリーズの最新作だがこれが本当にクソみたいな映画で、こんな映画に私の貴重な4時間という時間が費やされたのかと思うと本当に怒髪天を衝くというか、怒り心頭に発したというか、怒ると虚しくなるので逆に虚無になるとかいろんな感情が溢れ出た映画でした。これをどや顔で出してきたのがまた虚無を誘うというね。
以上になります。2025年もいい映画に出会えることを願って。それでは。