暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2022年冬アニメ感想③【からかい上手の高木さん3】

☆☆☆☆(4.2/5)
 
 
 山本崇一朗先生原作、小学館より発行されている「ゲッサン」にて連載中の原作をアニメ化した作品。2018年に第1期が放送されて人気を博し、本作で3シーズンを数え、6月には劇場版も公開が予定されています。制作は1期より継続して「クレヨンしんちゃん」などでお馴染みで、最近では「PUI PUI モルカー」を共同で制作したシンエイ動画。監督は1期から継続して赤城博昭さん。シリーズ構成はおらず、各回ごとに脚本家が別々に担当します。参加しているのは加藤還一、伊丹あき、福田裕子の3名。キャラクターデザインを「干物妹!うまるちゃん」や『きみの声を届けたい』の高野綾さんが務めます。
 
 「2」において、2人の距離が「ゼロセンチメートル」になりました。そのためか、本作の高木さんは、前作までと比べ物にならないくらい西片にアプローチをかけまくります。1期はあくまでも「からかい勝負」という体を保っていて、西片少年の狼狽えっぷりとか、そこにちょっとだけ高木さんが見せる本音みたいなものに尊さを感じていたわけですが、本作に関してはもう高木さんの好意が漏れまくっており、ただいちゃついているようにしか見えないという。「もう付き合っちゃえよ!」と思うわけですが、あの2人の尊さというものは、西片少年が自分の気持ちに自覚的になれないという、付き合っていないからこそ生じるものであるのも事実です。つまり本作は、「2」で互いの距離が「ゼロセンチメートル」となった後の物語なわけです。
 
 「2」では、それまでの話で積み上げた「距離」が、夏のお祭りですれ違い、また合流できたこと、そして手を握ったことで「ゼロセンチメートル」となる話でした。物理的な距離が近くなったので、今度は心理的な距離を縮めようというわけです。そのピークがクリスマスと、最終の12話、13話の「2月14日」と「3月14日」。この2つは気持ちのやり取りを行う日なわけですから、ここで西片が高木さんを探し、合流したということは、そのまま2人の気持ちが通じ合ったということでもあります。最終話のEDがORANGE RANGEの「花」で、その歌詞が全てを語っていたと思います。余談ですが、だからこそ「元高木さん」の話が少し入っていたのだと思います。まぁとにかく、2人とも良かったね。劇場版待ってます。
 

 

2期の感想です。

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