暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2019年春アニメ感想⑤【鬼滅の刃】

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 現在、週刊少年ジャンプで大好評連載中の五峠呼世晴先生の原作をアニメ化した作品。単行本は17巻まで発行され、累計の売上部数は1200万部を突破(2019年10月現在)しているという今のジャンプを代表する作品の1つです。私は例によって原作は読んだことはなく、存在だけ知っていました。視聴理由はファンだからとかではなく、制作会社があのufotableだったからです。内容は見てみないと分かりませんが、アニメーションのクオリティならば折り紙つきということで、視聴しました。

 

 視聴してみると、なるほどこれは人気が出るはずだと納得しました。王道の展開を踏まえ、魅力的なキャラとしっかりした敵対構図、そしてそれをufotableがこれまで培ってきた技術を注ぎ込んで作り上げており、確かに面白かったです。

 

鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックス)

鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックス)

 

 

 本作は「炭治郎立志篇」として、とても上手くまとまっています。内容は妹以外の家族を亡くした炭治郎が、鬼殺隊に入り、善逸や猪之助等と出会い、家族に代わる「仲間」を獲得するものでした。だからこそ、最後の敵が支配的な、偽りの「家族」だったのでしょう。最後で自分とは全く相容れない、ダークサイド的な存在に、支配的でない「絆」の力で打ち克ち、「家族の物語」として上手くまとめていたなぁと思います。他にも細かいところで感心した箇所がありました。

 

 まずポイント高いのは、炭治郎にきちんと修行をさせている点。しかも1ヶ月とかではなく、年単位の。炭治郎は、元々能力を持っていたり、そんなことしなくても強かったりするアニメ、漫画作品の中では、結構珍しい努力型の主人公でした。だから戦闘になって、しっかりと戦えているのにも説得力があります。

 

 また、修行をさせているからといって、妙に主人公補正を入れていないのも好感持てました。最後の敵には思想的には勝ちましたが、最後は結局追い詰められましたし。「強いけど、まだ幹部には勝てない」という点をしっかりとやっていだと思います。

 

 本作は、「敵」の描き方も良かった。本作の敵である鬼は、人間を喰らう存在で、確かに危険です。しかし、彼らは生まれたときから鬼なのではなく、鬼無辻無惨により、「鬼にさせられた」もしくは「なった」存在なのです。炭治郎と戦った鬼は、死ぬ間際に人間だった頃の記憶を思い出し、それが彼らをただの「悪」としてではなく、奥行きのある存在にしていたと思います。そしてここから、もう1つの見方ができます。それは、鬼達は、鬼殺隊の会わせ鏡的な存在だということです。ひょっとしたら、鬼殺隊の人間も出会ったのが鬼無辻だったら、鬼になっていたかもしれません。元々は同じ人間だったのに、ひょっとしたら友達にだってなれたかもしれないのに、鬼無辻のせいで敵味方に別れさせられ、殺し合いをしている。この辺は『仁義なき戦い』を思い出しました。

 

仁義なき戦い [DVD]

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 最後に素晴らしいのは、アニメーションのクオリティ。やはりufotable。素晴らしい。縦横無尽、スピード感のあるバトルをカットを割らずに魅せるカメラワークのように、お得意のダイナミックな演出はもちろんです。しかし本作はそれに加え、日常芝居もレベルが高い。ここは「衛宮さんちの今日のご飯」で培った技術がしっかりと発揮されています。

 

 このように、本作は魅力的な原作を、しっかりとアニメ化した理想的なアニメ化作品だったと思います。劇場版を決まってるので、とりあえず観に行こうかなと思います。

 

 

ufotable制作の最強飯テロアニメ。卓越した日常芝居が素晴らしかった。

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 同時期に放送されていたジャンプのラブコメ作品。

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