暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2019年春アニメ感想②【ぼくたちは勉強ができない】

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 現在、週刊少年ジャンプにて連載中のラブコメ漫画。タイトルには「ぼくたち」が入っていますが、本作で勉強ができないのはヒロイン達なので、正確には「わたしたち」なんじゃないかと余計なことを考えますが、まぁそんなことはどうでもいいか。原作が人気なので視聴した次第です。

 

 ラブコメといえば、媒体を問わず、広く支持されているジャンルです。過去には数多くの作品があり、下手をうつと過去作の二番煎じになってしまう、という持論は「かぐや様」の記事で書きました。本作の特徴は、「受験勉強」が物語の芯になっている点。本作はこれがきちんと骨子になっていました。

 

 この手のラブコメにおいて重要な点の1つは、如何に違和感なくハーレム状態を維持させるかにあると思っています。特に少年誌だと、これは男の「モテたい」という願望の表れなわけで、戦線を維持し、読者をヤキモキさせることが重要になるため、尚更大切。しかし、これは結構難しい問題で、下手なやり方をすれば読者から総スカンを食らってしまいます。「え?なんだって?」とか「キムチ」とかが良い例なんじゃないでしょうか。

 

ニセコイ 25 (ジャンプコミックス)

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僕は友達が少ない (11) (MF文庫J)

僕は友達が少ない (11) (MF文庫J)

 

 

 本作はこの点が割としっかりしていて、上手く均衡状態を維持させています。メインヒロイン3人に関して言えば、理珠は「非論理的なことが分からない」から恋愛感情が分からないし(だからこそ心理学を学びたいと思っている)、うるかは成行のことが好きすぎるが故に重荷になりたくないと受験を理由に告白はせず、文乃はそんな2人の好意を知っているが故に成行への好意に無自覚なふりをしている。これらは3人が「勉強を頑張る」理由と被っていたり、キャラクターに合っている理由で、違和感はありません。

 

 そして、大学受験という、学生時代の中でも特に明確な目標とゴールがある時期を描いて、ちゃんとドラマを作っているわけです。この点だけでも、時間の流れをサザエさん方式にして、ただ主人公をハーレム状態にするだけの作品とは一線を画していると思います。

 

 本作で描かれていることは、夢と才能だと思っていて、自分の道を決めなければならない時に努力して夢を追いかけるか、才能を活かせる方に行くかという、学生時代というモラトリアムで描けることを描いているわけです。人間って、そういう選択と経験を通し、大切なことに気づいたり、友情を育んだり、挫折したりして、また一歩成長したりします。これらの出来事を一気に経験できる時期が受験期なわけです。

 

 こういった内容的なものの他には、作画に結構なフェティシズムを感じる瞬間が幾度もありました。筆頭はOPなのですが、本編中にもキャラクターの芝居や着ているもののしわとか細かい点にフッと出てくることがありました。

 

 確かに、ラブコメ特有の突拍子もないキャラ回とかは見てて恥ずかしくなったりしたけど(ここは俺も年取ったんだなと実感した)、見ていてだんだんキャラクターに愛着が湧いてきて、楽しませてもらいました。2期もあったら見るかね。

 

 

同じくラブコメ。こっちも面白かったぞ。

inosuken.hatenablog.com

 

 劇場アニメ。こっちはリア充アニメでした。

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