暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2018年夏アニメ感想③【ぐらんぶる】

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 世の中には、バカアニメというものがあります。それは大きく2つあると思っていて、1つはストーリーは荒唐無稽でどうしようもないのですが、映画の中でそれを大真面目にやっているもの。そして2つはストーリーも登場人物もバカというもの。本作は明らかに2つ目です。それもそのはずで、原作は漫画なのですが、原作者と画が分かれていて、その原作者が「バカとテストと召喚獣」の井上堅二さんなのです。そしてそのバカな原作をバカアニメばっかり作っている高松信司さんがアニメ化する。これは中々なバカアニメが出来上がりそうだと思って視聴しました。

 

 結論として、原作ファンの方は言いたいことがたくさんあったみたいですが、私にとっては想像通りのバカアニメで、期待通りの作品でした。

 

 まず、冒頭に毎回出てくる「登場人物は全員20歳」というテロップからして笑えてしまいます。ですが、肝心の内容も内容です。まずヤバいのが、登場人物(というか男)が全員バカだということ。伊織をダイビング部という名の飲みサークル「Peek a Boo」に引きずり込む先輩2人は基本全裸でいつも酒飲んでいるという奴らだし、伊織の悪友である耕平はイケメンなのに重度のオタクで、大学に入ったらアニメのような小学生ばかりの部活に入りたいと思っているという残念設定です。対して女性キャラはどうかというと、比較的常識人が多いですが、脱ぎ魔と重度のシスコンとやはり残念設定。普通なのはケバ子と千沙くらいです。

 

 これだけ変な奴らが集まったら主人公は常識人として突っ込み役に回りそうなものですが、そこが本作の凡百のアニメとは違うところ。主人公もバカなのです。他のキャラと遜色なく、毎回必ず全裸になりますし、顔芸だって披露します。つまり、本作には基本的にギャグのストッパーがいないのです。一応常識人が2人いて突っ込んだり虫けらを見る目で伊織たちを見たりしますが、それすらギャグになっています。だからいつもやりたい放題のギャグが繰り広げられ、そのはっちゃけ感がとても面白いです。

 

 このように、本作はバカが真剣にバカをやる作品です。ですが、一応、水嫌いの伊織が、仲間(?)と共にダイビングの面白さに目覚めるというストーリーらしきものはあります。ですが、正直それは思い出したように出るくらいで、それより伊織たちが飲み会をやったり彼女持ちの友人を破滅させたりカンニングしたりといった心底くだらない(褒めてます)学生生活が描かれます。ここから、やはり本作はダイビングは軸でしかなく、重きはバカな学生生活なのですね。この辺も「バカテス」っぽいなぁ。ラストはこれまでのシーンをエンディングで流すっていうベタな手法を使ってたけど、これがこのバカな学生生活の締めとしては中々いい味を出してましたね。まぁ、綺麗な感じで終わられてもなぁって感じでしたが。