遂にやってきました最終章。以前アップした【2017年秋アニメ感想集】では、「シリアス中心だろうと思うので不安」と書きましたが、結論としては、杞憂でした。確かに基本シリアス路線ですが、ギャグもしっかり入っていて、『銀魂』らしい「笑って熱くなれる」内容だったためです。
第1話のMVPは何といってもマダオこと長谷川泰三。物語上での彼の使い方が非常に巧みでした。
ファンの方にとっては常識ですが、彼は元々は入国管理局のお偉いさん。それが一時のノリに身を任せたばっかりに無職となり、それ以後は職に就けても(だいたい万事屋のせいで)上手くいかず、転落人生を送っていました。しかも、最初のうちこそ、こういう「不運な人」的な役回りでしたが、だんだん扱い方がエスカレートしていき、一時は人間扱いされていませんでした。
そんな彼ですが、第1話でもマダオ節全開。いきなり自販機下の百円玉をとろうと躍起になっています。それがオモチャだと分かったら「滅べ世界」とか言ってますし、皆が絶望的な状況でも「これでお前らは俺と同じ立場になったんだ」とか、とにかくひどい。解放軍が暴れていてもお金拾ってるし。
しかし、ここも『銀魂』の特徴なのですが、このようなギャグが、いつの間にかシリアスな内容へと変わっているのです。これまでの彼の行動が、「いつも絶望的な状況だから、皆が絶望しても、俺にはいつもと同じ。もともと守るものなどない。だからこそ行動する」という、まさに発想の大転換に基づいていたと判明するところから、物語は一気に熱い展開になります。
『銀魂』はこういうキャラの扱いが非常に上手いです。今回のように、キャラの行動が(たとえ後付けだったとしても)それまでの積み重ねに基づいているので、違和感がないし、むしろギャグで処理されていたものすら今回のようにキャラのカッコよさにまでつなげています。そしてその後にしっかりとオチをつけているあたりもさすが。
そしてオチで出てくるまさかのハタ皇子。一体何年ぶりなんだ・・・。OPではこれまでのキャラがほとんど出ていたため、総力戦のようで、まさに「最終章」って感じですね。
後はやっぱり万事屋ですね。彼らの登場シーンも非常にカッコよく演出していましたし、その後の歌舞伎町総力戦の様相はやっぱり熱い。2話も見ましたが、終始う〇この話しかしてなくて、安心しました。