暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「父親」というヒーローになるまでの物語【アントマン】感想

78点 『アントマン&ワスプ』の公開に合わせ、過去作である本作を鑑賞。これでMCU作品はほぼ鑑賞しました(まだ『インクレディブル・ハルク』が残ってるけど、観るかどうかは微妙)。感想として、とても面白かったです。 本作のヒーローは、最小1.5cm…

「人間・勝新太郎」が浮かび上がる本。面白い!【天才 勝新太郎】感想

著 春日太一 発行所 株式会社 文藝春秋 久しぶりに本の感想を書きたいと思います。今回、感想をあげる本は「天才 勝新太郎」です。著者は「あかんやつら」「鬼才 五社英雄の生涯」の春日太一さん。今回、私が本書を読もうと思った理由は、春日さんの著作とい…

素晴らしいジュブナイル映画【ペンギン・ハイウェイ】感想

80点 『フミコの告白』『陽なたのアオシグレ』の石田祐康監督。彼の初長篇監督作。この情報を知ったとき、とても嬉しく思ったことを覚えています。彼のことは昔から知っていて、「いつ長篇作るのかなぁ」と思っていたので。なので、応援の意味を込めてムビ…

どうしようもない自分との葛藤【タイニー・ファニチャー】感想

94点 アトロクにて存在を知り、自分の経験的に観ておかなければならない作品な気がした作品。中々上映されなかったのですけど、先日、遂に渋谷で上映されたので、鑑賞しました。突き刺さりました。 本作は海外TVドラマシリーズ『Girls/ガールズ』の制作者…

アメリカの問題をミステリー仕立てで描いた秀作【ウインド・リバー】感想

90点 『ボーダーライン』『最後の追跡』に続く、テイラー・シェリダンの「フロンティア三部作」の最終作。恥ずかしいことに、実はこの2作は未見です。極寒の地、「ウィンド・リバー」で繰り広げられる、現代の西部劇。事実を基にしたストーリーで、事件を…

滑稽だけど背筋が寒くなる映画【スターリンの葬送狂騒曲】感想

75点 スターリンが死んだことに端を発する、側近達の権力闘争をコミカルに描いた喜劇。最初は笑いながら観ていられるのですが、ストーリーが進んでいくにつれて、だんだんと物事の本質が見えてきて、最終的にはちょっと背筋が寒くなる作品でした。 喜劇と…

白昼夢のような映画【ビューティフル・デイ】感想

85点 映画館の予告編に惹かれ鑑賞。初のリン・ラムジーです。実際に鑑賞する前は『レオン』のような窮地にいる少女を凄腕の捜索人である男が助け、交流を深めていくというような話だと思っていました。しかし、実際に観てみると、確かにその面はあるものの…

ハサミに隠れた優しさ【シザーハンズ】感想

95点 ティム・バートンの名作映画。人里離れた古城で孤独に暮らしていたエドワード・シザーハンズの物語。観たのは今年の3月と随分前なのですが、何だかんだとあって書くのを先送りにしていました。本作を観ようと思ったのは、思えばティム・バートンを私…

2018年春アニメ感想⑥【ひそねとまそたん】

庵野秀明監督の盟友、樋口真嗣と、『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない』の脚本家、岡田麿里が、ボンズと組んで送り出したオリジナル・アニメ。キャラクター原案には青木俊直、モンスターコンセプトデザインにコヤマシゲト、メカニックデザインに河…

映画はアクションやってなんぼだろ!ストーリー!?知るか!そんなもの!!【ミッション・インポッシブル/フォールアウト】感想

80点 トム・クルーズが撮影中に足を複雑骨折したことで話題になった『ミッション・インポッシブル』シリーズ最新作。私はこれまでこのシリーズは観たことがなかったのですが、いい機会なので前作を観てから鑑賞しました。 映画というのは不思議なものです…

前作と比べ、監督の個性がいい意味で薄れた娯楽作【インクレディブル・ファミリー】感想

82点 アクの強い人格でありながら、その天才的な手腕で名作、良作を生み出しているブラッド・バード監督。彼の最新作は、何と14年前の監督作『Mr.インクレディブル』の続篇でした。前作はヒーロー映画を中年の危機を交えつつ完璧に作り、尚且つ自身の作…

浮き上がるイーサン・ハントの信念【ミッション・インポッシブル/ローグネイション】感想

80点 実は私はこのシリーズをちゃんと観たことがなく、本作がシリーズ初鑑賞です(オリジナルの『スパイ大作戦』はCSでやっていたのを数話見た程度)。現在公開中の『ミッション・インポッシブル/フォールアウト』の準備として鑑賞しました。何故この5作…

彼女が戦っていたのは、男性優位社会そのもの【バトル・オブ・ザ・セクシーズ】感想

77点 鑑賞する前は、あらすじと予告から「差別的な発言を繰り返すテニス選手を、女性が倒す」という単純な構図の作品だと思っていました。しかし、実際に観てみるとそんな単純な映画ではなく、主人公が戦っていたのは、1人の男性選手ではなく、「男性社会…

ブログを開設して1年が経ったという話

皆様、こんにちは。いーちゃんです。いつもこのブログを読んでくださってありがとうございます。毎回読んでスターやブックマークがつくと本当に励みになります。皆様に読んでいただいたおかげで、このブログも1周年を迎えることができました。昨年の8月に…

『悪い奴ほどよく眠る』の痛快娯楽版【椿三十郎】感想

96点 巨匠・黒澤明監督の名作時代劇。三船敏郎演じる浪人がほぼ同じキャラクターなため、事実上、『用心棒』の続篇的な作品です。本作の内容も前作『用心棒』と同じく「痛快」な娯楽作品でした。しかし、その「痛快」さは前作とは異なっていて、その違いも…

2作目として文句無しの出来【ジュラシック・ワールド/炎の王国】感想

81点 現在、世界はもちろん、日本でも大ヒット中の本作。私は、前作は劇場で観なかったのですが、本作は観ました。形態はもちろんIMAX3D字幕。このために前作をレンタルして予習までしました。 これが前作の感想です。 inosuken.hatenablog.com 実際に観…

「なりたい自分になれよ」じゃないんだ・・・【Mr.インクレディブル】感想

87点 8月に続篇である『インクレディブル・ファミリー』が公開されるので、復習として鑑賞。14年前にリアルタイムで映画館で観たのですが、未だに覚えているシーンが多々あったりしたし、なによりピクサーなので面白いだろうと思っていました。そして、…