暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「英雄」を批評的に描いた作品。ただのチャーチル礼賛映画ではないと思う【ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男】感想

85点 原題は『DARKEST HOUR』。日本語訳すると、「最も暗い時間」。この題名の通り、主人公であるチャーチル、そしてイギリスにとっての、最も苦しい時間を描いています。それ故か、映画全体を通して、「闇」が強調された画作りになっています。チャーチル…

より一般向けにした結果、前作が持っていた最大の特色が失われた作品【パシフィック・リム アップライジング】感想

55点 「もし、日本のロボットアニメ、特撮をハリウッドが本気で作ってくれたら」 これは世界中にいる大きな男の子の夢でした。しかし、所詮は夢。叶わないものと多くの人間は諦めていました。しかし、ただ1人、諦めていない男がいました。男の名はギレル…

テロに遭遇した「普通の人々」の話【15時17分、パリ行き】感想

90点 近年、実話を撮り続けているクリント・イーストウッド監督。『ハドソン川の奇跡』以来2年振りとなる彼の最新作は、2015年にヨーロッパで発生した、若者3人が無差別テロを未然に防いだという実話でした。しかし、イーストウッド監督は、前作まで…

まさに「今」観るべき映画【ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書】感想

80点 アメリカ国防省がベトナム戦争に関する経過や客観的な分析を記録し、トップ・シークレットとなっていた文書、通称「ペンタゴン・ペーパーズ」。これを政府の圧力と戦いながらも公表しようとしたワシントン・ポストの面々を描いた作品。作中の舞台設定…

一応【リメンバー・ミー】とリンクしたテーマだけど、長すぎ【アナと雪の女王/家族の思い出】感想

40点 『リメンバー・ミー』と同時上映の短編。ピクサー映画についてくる短編は毎回実験的なもので、結構楽しみにしてたりします。しかし、本国ではあまりのつまらなさと時間の長さから映画館のスタッフが対応に追われ、途中から上映を止めたとか。そんな情…

「忘れない」ことで、人は生き続ける【リメンバー・ミー】感想

80点 国民的漫画『ONE PIECE』。この作品には、今なお語り継がれている名台詞があります。16巻に掲載されているDr.ヒルルクの最期の言葉です。 「人はいつ死ぬと思う?心臓を銃で胸を撃ち抜かれた時・・・違う。不治の病に侵された時・・・違う。猛毒キ…

「信念を貫き通したヒーロー」の完結篇として最高だった【シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ】感想

82点 「アメリカの理想」を体現したヒーローとして、アベンジャーズの中でも中心的な役割をしてきたキャプテン・アメリカ。彼の単独作として3作目となる本作は、『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』の正統な続篇であり、キャップはもちろん、他…

アメコミヒーローを通して、今、現実の世界で求められているリーダーを描いた快作【ブラックパンサー】感想

86点 MCU最新作。アメリカではMCUの中でも屈指の大ヒットを飛ばしている本作。実際に観てみると、ヒットするのも納得の作品でした。というのも、本作は「ヒーローのオリジン」と「主人公の成長」を軸に話が展開し、それが達成された時、自然と今の世界に向…

誰かの愛に包まれた人生っていいよね。【さよならの朝に約束の花をかざろう】感想

65点 『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない』『とらドラ!』『心が叫びたがっているんだ』などで知られる脚本家、岡田麿里。彼女の初監督作。脚本家が監督に転向することは実写だとよくあることです。邦画で有名どころを言えば、宮藤官九郎とか、三…

秀逸なリメイク作品【銀河英雄伝説 新たなる戦いの序曲】感想

78点 『銀河英雄伝説』劇場版第3弾にして、OVA版では最終作。内容はOVA版の1話と2話を元に、外伝の内容などを加味したもので、リメイクに近いと思います。ですが、昨今アニメ界で流行りの既存の映像を切り張りし、新規カットを加えて新たに作り直すもの…