暇人の感想日記

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バカらしさパワーアップ!な続篇【ゾンビランド:ダブルタップ】感想

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77点

 

 

 2009年に公開された『ゾンビランド』の続篇。予告から漂う圧倒的B級映画感から、「よくもまぁこんな映画にこの豪華キャスト(全員アカデミー賞ノミネート&受賞経験有り)とスタッフを呼んだなぁ」と思った方がいらっしゃるかもしれません。しかし、それは順序が全く逆で、2009年に公開された前作『ゾンビランド』からの続投なのです。10年という月日が経ち、当時全くの無名だったキャスト&スタッフ達はいまやハリウッドを代表するヒットメーカー、役者となり、ハリウッドを牽引する存在になった、それだけなのです。ちなみに、本作までの間に、日本では「ゾンビランド」と言えば佐賀県を指すようになりました。もちろん、本作の舞台はアメリカなのでフランシュシュもウザったいプロデューサーも出てきません(コラボはしてましたが)。軽い映画も観たいなぁと思っていたので、予告編の軽さを期待し、前作をレンタルで鑑賞してから本作に臨んだ次第です。

 

 鑑賞してみると、前作から大量に増えた「ルール」のごとく、全てが増し増しになった快作でした。脚本家が『デットプール2』の方ということもあり、本作は「家族の物語」として見ることができました。今回は、この「増し増し」な点をもとに感想を書いていきたいと思います。

 

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増し増しになった点その1:アクション

 前作はおそらく予算の関係上、ゆるい感じのアクションが多かったと思うのですけど、本作では結構ハード目。前作のアクションの作品と合っているユルさは好きでしたけど、本作のアクションを観て、「ああ、本当に大きな予算をかけた映画になったんだなぁ」と感慨深くなりました。

 

増し増しになった点その2:ギャグ

 本作は全体的に前作からギャグを抽出した出来になっています。現在は「ウォーキング・デッド」、日本でも『カメラを止めるな!』など、ゾンビものが多々出てきていますけど、「ウォーキング・デッド」を「リアルじゃないよね」というなど、突っ込みを入れるのです。そしてわざわざ自分たちのそっくりさんを出してくだらないギャグをやるという本当にしょうも無いことをしていて、そこに爆笑しました。

 

増し増しになった点その3:キャラ

 前作からのキャラはもちろんですが、新たに出てくるキャラの濃さは本当に凄い。ネバダは強くてカッコいいし、ヒッピー野郎バークレーは型通りすぎて笑えるし、何より強烈なのがマディソン。頭がパーな女性で、物語を騒がしくしているだけなのですけど、存在が強烈で、作品の良いアクセントになっています。

 

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増し増しになった点その4:家族

 タラハシーは保守的な頑固親父まんまで、子離れができません。翻ってリトルロックは家族に愛想を尽かし、「新しい」ヒッピー野郎に付いて行きます。まるでかつてのアメリカのようです。そんな家族が、また一緒になり、そして新たな家族を得るという疑似家族の物語でもあります。これは前作からの要素をさらに推し進めたものだと言えます。

 

増し増しになった点その5:ビル・マーレイ

 前作では出オチ感溢れるキャラでしたが、本作ではその鬱憤を晴らすかのように大暴れしてくれます。ぶっちゃけビル・マーレイにあの無双は無理だろと思うのですが、おそらくスタッフの感謝の意もこもってたんだろうなぁと。

 

 以上のように、本作は前作の良さをさらに増し増しにして、「家族」の物語をくだらないギャグを連発して描いた快作だと思います。

 

 

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