暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

2017秋アニメ【おそ松さん(2期)】1話感想:ちゃんとひどかった

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 2015年10月から2016年3月まで放送された「おそ松さん」の第2シリーズ。第1シリーズの1話を観た時の衝撃は今でも忘れられません。多くの方々と共に、私も爆笑し、ぶっ飛ばされました。そしてその後、意外にも(?)女性方面に予想外の人気を出し、社会現象クラスの大ヒット作となりました。私もあのカオスな内容を毎週楽しみにしていたため、今回はどんなことをやらかしてくれるのだろうと期待を込め今シリーズを見た次第です。1話感想を書くにあたって、これから「ひどい」を連発しますが、全て誉め言葉ですので、あしからず。また、この感想は、映画評論家の小野寺系氏のおそ松さん評を読んで考えた結果のものとなります。

 期待通り、ちゃんとひどかったですね。1話では、初っ端から自分たちの状況をメタ的に見た下りから始まります。内容は1期1話の焼き直しのようで、白黒時代から始まります。一発当て、人気者になった六つ子。しかし、結果はどうなったか。デブでクズなニートになりました。そしてPTAもどきに襲撃される所で終わります。今回はこの「反省」して、六つ子が更生する話になります。

 しかし、この更生の仕方も本当にひどい。おそ松がなまじ本当に「普通」になってる分、他の兄弟の自由奔放っぷりには笑いを禁じ得ません。しかも無駄にクオリティ高いし。そして突然の勇者ロボもどきが参入してのロボットバトル。そしておかしいのは、全て「ちゃんと」定番を抑えているところです。何を言ってるのか分からないと思いますが、本当にこんな感じです。まぁ最終的にはPTAもどきが出てきて元の木阿弥になるのですが。

 1期1話は「みんなに好かれるアニメになろう」が目的でしたが、今回は前作で堕落した結果を見て、「反省」して、「ちゃんとする」ことが目的でした。私はここに、スタッフの2期に対する姿勢みたいなものを感じました。

 1期は自由にやりすぎた結果、人気も出ましたが、見方を変えれば、「不健全」でもあります。だって主役がニートで童貞で性格的にクズって、常識的に考えれば最悪ですよ。しかもそれが人気を博している。チビ太とイヤミの反応が「普通」なんです。そして、PTAもどきが叩き潰しに来るわけです。

 そして「反省」し、「普通」になった結果、どうなったか。確かに普通になりましたが、ある意味、もっとカオスになりました。しかも、なまじ定番を抑え、「普通のアニメ」を作ろうとします。ここギャグになってますけど、実はこれ、「普通のアニメを作る」ことへの反逆なんじゃないのかとか思います。「定番」を抑え、「ちゃんとした」六つ子。しかし、それでも内容はカオス。ここには、制作者の「何作ってもこうなっちゃうから、仕方ないよね」的な開き直りを感じます。

 考えすぎかもしれませんが、このように考えることも可能だと思いました。制作陣には大いに吹っ切れていただいて、我々を爆笑させていただきたいなと思います。