暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

【キャプテン・アメリカ ザ・ファーストアベンジャーズ】感想

f:id:inosuken:20170815121905j:plain

 

65点
 
 MCU第5作目。ソーやハルクをすっ飛ばし鑑賞。とりあえず「スパイダーマン ホームカミング」に合わせて関係ありそうな映画を観ようと思ったので、こんな順番になりました。でも、他作品との関係性を知らなくても楽しめる作品でした。ただ、「アイアンマン」と関係ある要素が大量に出てきたので、やっぱり他作品を観ているとより楽しめたのかなと思いました。
 
 MCU作品の中では、非常に真っ当なヒーロー映画でした。というのは、このスティーブという主人公は、他のヒーローと比べると、凡人なのです。天才発明家でも科学者でもないし、神でもない。普通の人間です。しかも、力を得る前はめちゃくちゃ病弱。どう考えても、「守られる側」の人間です。
 
 しかし、彼には強烈な愛国心と勇気、そして弱者故に、弱い者への同情がありました。これを持っているが故に、彼はヒーローたり得たのです。
 
 キャプテン・アメリカですが、他のヒーローとは決定的に違うところがあると思いました。それは、彼は「愛国者」であり、国のために戦うという点です。他のヒーローは、例えばアイアンマンとかは個人的な理由だし、スパイダーマンは「多くの人のため」に力を使います。その点、危うさも持ち合わせたヒーローな気がしなくもないです。格好もアメリカ風のマッチョなキャラですし。アイアンマンがアメリカの矛盾的な存在だとすると、こちらはザ・アメリカな感じです。
 
 本作では、敵はスティーブの合わせ鏡として登場します。大いなる力を持ったが、それを世界征服(マジかよ)に使うのです。この敵がいることで、先ほど書いたキャプテン・アメリカが相対化され、力を正しく使っていると見えます。そして、彼はアメリカ軍です。つまり、正しい力=アメリカな図式が見えるわけです。更に、これは第二次大戦です。これは見せ方によっては相当な戦意高揚映画ですけど、「戦争映画」としてではなく、「ヒーロー映画」として全力で描き、そして敵もナチスから離反した完全に架空の組織にしていることで、そこのところをあまり考えずに観れました。
 
 まぁ、もともと原作は戦意高揚や赤狩りに使われたりしたなどの経緯を持っています。作中でそれを自ら盛り込んでいたりしてましたね。しかし、いくらプロパガンダを国内でしても、戦地では女のほうが喜ばれるところとかは面白かったです。後、あの時代に女性の軍人なんていたんですかね。その辺でもフィクション感が高まってましたね。