暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

DVD鑑賞(2017)

戦争が生んだヒーロー【アイアンマン】感想

82点 はじめに この記事は、2017年に他のレビューサイトにアップしたものに加筆・修正したものになります。『アベンジャーズ/エンドゲーム』の公開に合わせ、このブログに掲載していなかった作品もアップしようと思い、今回、この記事をアップします…

【キングスマン】感想:不謹慎な「007」

85点 「マナーが人間を作る」劇中の台詞です。しかし、本作は「マナー」なんて知ったことか、みたいな雰囲気に満ち、虐殺は起こるはゲロ吐くは挙句の果てには脳みそ大爆発とか、痛快で、しかしとても不謹慎な作品でした。 まず目を引くのが荒唐無稽のアク…

【あゝ、荒野 後篇】感想

90点 「あゝ、荒野」後篇です。前篇の感想はこちら。 inosuken.hatenablog.com 映画館で観ようと思っていたのですが、中々予定が合わず、そうこうしてるうちにDVDがレンタルされてしまいまして。近いところで電車で40分くらいのところでしかやってないの…

【悦楽交差点】感想:「女性の自立」の話

93点 昨年、映画評論家の方々が大絶賛していたピンク映画。「皆殺し映画評論家」柳下毅一郎氏に至っては、2016年のベストにまでしていました。そうなると気になるのが人情というものです。そしてつい最近、「キングスマン」をレンタルしようとTSUTAYA…

彼はアイアンマン【アイアンマン3】感想

78点 「アイアンマン3部作」の最終作。1作目が「アイアンマンになるまでの話」で、2作目が(アベンジャーズのブリッジ的役割だったとはいえ)、アイアンマンの成長の話でした。そして本作は、トニー・スタークが「アイアンマンとしてのアイデンティティ…

【仁義なき戦い 頂上作戦】感想:広能にとっての「終戦」

98点 「仁義なき戦い」事実上の完結編。広能と山守の長きにわたる因縁はここで1つの決着を見ます。本作では、広島ヤクザ抗争の決着を描くと同時に、様々なことを描いている作品でした ・時代の変遷、戦後から成長へ 本作では抗争の決着と同時に、様々なこ…

【マイティ・ソー ダーク・ワールド】感想

65点 「マイティ・ソー」の続編。MCUの劇場公開順的には、「アイアンマン3」の方が先ですが、ソーの新作が間近に控えているため、先にこちらを鑑賞しました。残念ながら前作はそこまで面白いと思えなかったのですが、今作は前作よりは面白いと思いました。…

【仁義なき戦い 代理戦争】感想

98点 シリーズ3作目。外伝的内容だった前作に対し、本作は広能を主人公に戻して広島抗争を描いています。 今作では、関西を二分する勢力・神和会と明石会それぞれをバックとした広島のヤクザが、「代理戦争」の形で抗争する様子を描いています。これは冒…

最高のお祭り映画【アベンジャーズ】感想

88点 遂にここまで来ました。MCUフェイズ1最終作にして、集大成。ここまで長かった・・・。 「日本よ、これが映画だ」このキャッチコピーは当時印象的でした。しかし、邦画界からしてみれば、ハリウッドが邦画の何倍もの予算をつぎ込んだ作品で殴り込みを…

【仁義なき戦い 広島死闘篇】感想

97点 「仁義なき戦い」の続編。前作の大ヒットを受け、3カ月で撮られた作品。マジかよと思いました。だって、全然そうは見えないから。前作から全く間をおかずに作られたからか、前作の熱量がそのまま残っています。 やってることは前作と似たような広島…

【鬼龍院花子の生涯】感想:なめたらいかんぜよ

90点 「なめたらいかんぜよ」 あまりにも有名な台詞。夏目雅子のものが有名ですが、作中で登場人物が何回も言っています。作品の精神そのものな台詞です。この台詞のように、今作はなめたらいかん映画でした。エンタメとしても面白いし、映画としても素晴…

【ブレードランナー ファイナル・カット】感想:実存的不安を描いた歴史的SF映画

点数なし 言わずと知れたSF映画の金字塔。前に観たときは正直そこまで良さが分からず、ユニコーンのあたりで寝た記憶があります。しかし、今度続編が公開されるということで、まぁ予習しなきゃ新作は観れんだろと思ったので鑑賞しました。 前観たときはちん…

【アイアンマン2】感想:1作目と比べると微妙

60点 大ヒットした「アイアンマン」の続編。「ヒーロー」となったアイアンマンがどう活躍するのかを楽しみに観てみましたが、残念ながら出来は微妙なものでした。 本作には、話の軸が大きく分けて3つあります。 前作の敵は内部の人間と紛争地帯の武装集団…

【仁義なき戦い】感想:仁義なき戦いをしているのは

97点 言わずと知れた、実録ヤクザ映画の金字塔。この作品の成功を機に、東映は実録路線に舵を取ります。それまで東映が作ってきた任侠映画は、過去に自社で制作してきた様式的時代劇を任侠の世界に落とし込んだようなものだったそうです。しかしそれが行き詰…

【マイティ・ソー】感想:上澄みだけさらっとやりました感がある作品

55点 MCU4作目。何だか日本版のDVDパッケージでは、浅野忠信がオーディン、ロキと並ぶ重要人物な面でいますけど、ぶっちゃけ端役です(いい役ですが)。今度は北欧神話をモチーフにした「神」が主人公。ところがこの男、神のくせに傲慢で自己中。そしてそ…

【マインド・ゲーム】感想:生と世界の圧倒的肯定

99点 「アニメーションは爆発だ」 かの有名な芸術家、岡本太郎の言葉を借りれば、今作はこのように表現できると思います。この作品は、「生きること」への圧倒的肯定に満ちています。全編を通してアニメーションの動きが半端ではないですが、それそのもの…

【チェイサー】感想 ※ネタバレあり

90点 「哭声」「哀しき獣」のナ・ホンジン初監督作品。「哭声」でやられてしまい、監督作を観たいと思ったので鑑賞。「哭声」よりはちゃんとした映画でした。しかし、展開がこちらの予想をどんどん裏切るものだったり、常軌を逸した犯人が出てきて、何か人…

【キャプテン・アメリカ ザ・ファーストアベンジャーズ】感想

65点 MCU第5作目。ソーやハルクをすっ飛ばし鑑賞。とりあえず「スパイダーマン ホームカミング」に合わせて関係ありそうな映画を観ようと思ったので、こんな順番になりました。でも、他作品との関係性を知らなくても楽しめる作品でした。ただ、「アイアン…

【ファントム・オブ・パラダイス】感想

88点 ブライアン・デ・パルマ監督のロック・ミュージカル。方々でカルト的人気を誇る本作ですが、なるほど作品全体に「異様な」雰囲気を漂わせている怪作でした。 本作は所謂「出来のいい映画」ではありません。物語はあるものの内容は滅茶苦茶だし、役者…