暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

デイミアン・チャゼルのブレなさ。【ファースト・マン(IMAX2D字幕)】感想

85点 『セッション』で注目され、『ラ・ラ・ランド』で各国の賞を総なめにし、今や最も注目される監督であるデイミアン・チャゼル。彼が3作目(実際は『ラ・ラ・ランド』より前に制作に着手していたそうですが)に発表した作品は、人類で初めて月に着面し…

ミステリーじゃなくてサスペンス・アクションだけど面白いよ【蜘蛛の巣を払う女】感想

78点 『ミレニアム』3部作の続篇。時系列的には第4作になります。『ミレニアム』シリーズに全く思い入れが無い私が、何故本作を観ようと思ったのかというと、監督がフェデ・アルバレスだったから。この人は言わずと知れたあの『ドント・ブリーズ』の撮っ…

過去の陰惨な事件を暴け。【ドラゴン・タトゥーの女(2011年版)】感想

87点 全世界で大ヒットを飛ばした「ミレニアム」シリーズを原作とする本作。同じ原作を基に制作された「ミレニアム」三部作とは独立したシリーズで、監督は『セブン』『ファイト・クラブ』のデヴィッド・フィンチャー。前から観たかったのですが、ズルズル…

ワンアイディアものの傑作【ソウ】感想

85点 ジェームズ・ワンの監督デビュー作。有名な作品ですが、私はグロが苦手なため、長らく敬遠してきました。なので、ラストも知っています。それなのに何故観たのかと言えば、『アクアマン』に備えるため。有名な方なので、監督作を追っていこうと思い、…

【ヴィジット】感想 ※ネタバレあり

85点 それまで大低迷期の中にいたM・ナイト・シャマランが起死回生の手段として世に放った作品。メジャー大作ばかりだったこれまでとは違い、本作は無名俳優を使い、製作費もわずか500万ドルという超低予算映画です。しかし、出来の良さは制作費には比…

2018年新作アニメベスト10

遅くなった理由 今回は2018年の新作アニメベスト10の記事です。何故この時期になったのかというと、それは単純に私が時間を確保できなかったから。年末は映画のベストを決めたりとか私用で時間をとられ、秋アニメを年内に全話見れませんでした。それな…

「ロッキー」から「クリード」への真の意味での継承【クリード 炎の宿敵】感想

85点 『ロッキー』シリーズ通算8作目にして、『クリード』シリーズ2作目の本作。前作が予想を大きく超える大傑作だったこともあり、私の本作への期待値は「普通」でした。それは決して期待していないという意味ではなく、「前作を超えることは決してない…

マカヴォイの名人芸を堪能しよう【スプリット】感想 ※ネタバレあり

78点 『ヴィジット』で復活を果たしたシャマランが次に放った作品。かなりの良作であった前作と比べると、本作は以前のシャマランらしく、展開と共にジャンルも変わるという変な映画でした。 本作はまずスリラーとして始まります。私は冒頭からやられまし…

「死なない(UNBREAKABLE)男」と「壊れやすい(BROKEN)男」【アンブレイカブル】感想 ※ネタバレあり

55点 M・ナイト・シャマランが『シックス・センス』の次に放った作品。『シックス・センス』は一見ホラーながらも実は心に傷を負った者がそのトラウマを乗り越えるというヒューマンドラマでした。しかし、そんな普通の良作であった『シックス・センス』と…

ディズニー・プリンセス、アッセンブル!【シュガー・ラッシュ:オンライン】感想

75点 2013年に日本で公開された『シュガー・ラッシュ』の続篇。『シュガー・ラッシュ』は思うところが無いわけではないのですが、基本的には非常に完成度が高い秀作でした。その続篇なので、公開前から観ようとは思っていました。ただ、ヒットしていた…

「物語」を信じ続けたその先に【ミスター・ガラス】感想

77点 『アンブレイカブル』『スプリット』に続く、SCU(シャマラン・シネマティック・ユニバース)の最新作。劇場で予告を観た時は「本当に作るのかよ」とちょっと笑っちゃいました。前2作の流れからすれば、ようやくヒーローとヴィランの対決という真っ…

初めてはてなブログのお題に参加したという話 お題:万全の体調管理を

今週のお題「冬の体調管理」 風邪をひきたくない。風邪をひくとロクなことがないから。学生の頃は違いました。例えば、朝起きて、「熱っぽいなぁ」と感じて実際に計ってみると37.4度の微熱があるとしましょう。真っ先にやることは自宅の受話器を取って学…

心の傷を治癒される者【シックス・センス】感想

77点 M・ナイト・シャマラン監督の永遠の代表作。そして私の2019年初の映画。ラストの大どんでん返しは今でも語り草となっています。ただ、私はそのラストは知っていました。これは同じ被害者を出さないために書いておきたいのですが、もしまだ『シッ…

TVドラマ『相棒』のメイン脚本家の変遷をまとめてみた

はじめに 現在、毎週水曜夜9時から放送されている人気TVドラマ『相棒』。現在17シーズンまで放送され、「視聴率が取れない」と言われているドラマ界の中で、今なお平均視聴率15%台をキープしている驚異のシリーズです。このブログでは全く話題にしてい…

2018年秋アニメ感想⑤【色づく世界の明日から】

『天狼 Sirius the jaeger』の次にP.A.WORKS制作が放ったオリジナル作品。視聴を決めた理由はこれだけで十分。中には微妙な作品もありますが、基本的にP.A.WORKSの作品は安定して面白いので。監督は『凪のあすから』や『さよ朝』でP.A.WORKSとコンビを組んで…

香川照之のサイコパス演技が笑えるけど怖すぎ【クリーピー 偽りの隣人】感想

85点 2016年に公開され、黒沢清映画の中ではちょっとだけヒットした映画。黒沢監督作は大分前に『CURE』を観ただけ。そんな私が本作を観た理由は、「世界最恐の映画監督 黒沢清の全貌」を読んだから。この本で黒沢清さんがどんな意図でシーンを演出し…

「遅れてきた世代」が紡ぐ「新たな伝説」【クリード チャンプを継ぐ男】感想

100点 「クリード」その意味は”信念” 『ロッキー・ザ・ファイナル』から9年。まさかのシリーズ復活作。前作で「ロッキーの物語」は完結しているため、主人公はロッキー最大のライバルにして最高の親友、アポロの息子アドニスになっています。しかし、鑑…

現代に上手くアップデートされたリメイク作【アリー/スター誕生】感想

80点 1937年に公開された『スタァ誕生』の3度目のリメイク。本作は前作にあたる1976年の『スター誕生』のように音楽業界を舞台にしています。私は過去3作は未見です。鑑賞理由は単純で、話題だったからです。後、ブラッドリー・クーパーの監督と…

驚異的なテクニックで描かれる群像劇【ブギーナイツ】感想

88点 今なお第1線を走り続けている天才監督ポール・トーマス・アンダーソン。彼の覇道が始まった記念すべきデビュー作。遂に鑑賞しました。 「天才監督」と言われるポール・トーマス・アンダーソンですが、デビュー作からその才能を爆発させています。ス…

インドに実在した「スーパーヒーロー」の映画【パッドマン 5億人の女性を救った男】感想

80点 この世界には、「スーパーヒーロー」がいる。アメリカにはスーパーマンが、ゴッサムシティにはバットマンが、日本にはウルトラマンが、そしてインドには、パッドマンがいる。本作は、インドで生理用ナプキンを発明し、インド中の女性を救った男、「パ…

辛い現実と向き合い、生きていく若者【青の帰り道】感想

90点 最初は存在すら知らなかった本作。Twitterでフォローさせていただいている方が激推しされていたので存在を知り、時間もぴったり合ったので鑑賞してきた次第です。 本作をポスターだけで判断すると、旬の若手俳優を集めたティーン向け映画のように思わ…

塚本晋也監督が原点回帰した傑作【斬、】感想

85点 『鉄男』『野火』など、常に「一線を越える人間」を描いてきた塚本晋也監督の最新作は、何と時代劇。ある村を舞台にして、人間の暴力についてを極限まで研ぎ澄まされた構成で描きます。上映前から情報は知っていて、塚本晋也監督には『野火』でノック…

2018年秋アニメ感想④【アニマエール!】

「まんがタイムきららキャット」にて連載中の卯花つかさによる4コマ漫画のアニメ化作品。原作は未読です。それでも見ようと思ったのは、まず監督が『ポールルームへようこそ』などに参加されていた佐藤雅子さんだったこと、そして何より、今期の「きらら枠…

設定とキャラの関係性の深化【ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生】感想

77点 現在大ヒット中の「ハリー・ポッター 魔法ワールド」第2弾。前作も大ヒットしたそうで、さすがハリポタだなと思ったのですが、個人的には微妙な出来の作品でした。なので、本作の出来次第ではシリーズを追っていくのを止めようと思っていたくらいで…

アニメーションで映し出す残酷な世界【生きのびるために】感想

88点 『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』を手掛けた、カートゥーン・サルーン制作のアニメーション映画。第90回アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされた事でも記憶に新しい作品です。私も本作の存在については大分前から知っており、NET…

監督の執念が乗り移ったかのような怪物映画【恐怖の報酬(1977年) オリジナル完全版】感想

88点 1953年にアンリ=ジョルジュ・クルーゾーが監督した『恐怖の報酬』を、『フレンチ・コネクション』『エクソシスト』のウィリアム・フリードキンが1977年に制作した本作。試写で不評だったため、日本ではフィルムをズタズタに編集されて公開さ…

2018年秋アニメ感想③【青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない】

電撃文庫から刊行されている人気ライトノベルのアニメ化作品。タイトルのバニーガール先輩は1話冒頭に数分しか出てきません。原作は『さくら荘のペットな彼女』の鴨志田一、イラストは同じく『さくら荘~』の溝口ケージ。私は著者の前作についてはアニオリ…

ベスト・オブ・飯テロアニメ【衛宮さんちの今日のごはん】感想

今やオタクの中で知らない人はいないと断言できる超人気シリーズ『Fate』。そのスピン・オフグルメ漫画が原作。原作は現在、3巻まで刊行されていて、そのアニメ化作品となります。ただ、放送形態が特殊で、連続TVアニメの形式ではなく、毎月1日にネットで…

とても優しい映画だと思う【ROMA/ローマ】感想

97点 NETFLIXで配信された、メキシコのある家族を淡々と描いた映画。監督はアルフォンソ・キュアロン。キュアロン監督作で観ているのは『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』と『ゼロ・グラビティ』のみ。どちらも好きですが、監督の名前ではそこまで観…

2018年秋アニメ感想②【SSSS.GRIDMAN】

あけましておめでとうございます。昨年は当ブログを読んでくださってありがとうございました。今年も頑張って更新していきますので、読んでいただけたら幸いです。さて、新年一発目の記事はこちらです。 1993年の4月から1994年の1月まで放送されて…