暇人の感想日記

映画、アニメ、本などの感想をつらつらと書くブログです。更新は不定期です。

世界が持つ二面性【アス】感想 ※ネタバレあり

93点 前作『ゲット・アウト』が低予算ながらサプライズ・ヒットを飛ばし、更にはアカデミー賞脚本賞を獲得してみせた新進気鋭の監督、ジョーダン・ピール。今や映画界で最も注目されているであろう彼の、監督第2作です。私は前作『ゲット・アウト』は観て…

寓意性に富む秀作【ディリリとパリの時間旅行】感想

80点 『プリンス&プリンセス』「キリクと魔女』などを制作した、フランスのアニメーション界の巨匠、ミッシェル・オスロ。彼の最新作です。都内の映画館に行くと度々目にしましたし、そういえばミッシェル・オスロ監督の作品は観たことがないので、新作で…

物語の中で、彼らは生き続けている。タランティーノの愛に泣きました【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド】感想

95点 クエンティン・タランティーノ監督、通算9作目(『キル・ビル』を2作で1作とカウントした場合)の作品。告白しますと、実は私はタランティーノ作品はそこまで映画館で観たことはありません。観たことがあるのはまさかの『ジャンゴ 繋がれざる者』…

事なかれ主義は破滅への第1歩【隣の影】感想

87点 アイスランド発の映画。ぴあの水先案内で私が信頼している案内人が推薦していたので興味が湧きました。ただ、公開規模が小さいということがあり、時間の関係で中々観に行けず、公開からしばらく経ってしまったのですが、夏休み中にちょうど観られるタ…

【本屋が好きという話】

私は読書を趣味としています。読む冊数は少ないと思いますが、本を読むのは楽しい。その理由については以前、別の記事で書きました。 しかし私は、本と同じくらいに、本屋に行く事が好きです。本を買うならAmazonとか通販があるじゃないか、と思われるかと思…

NETFLIXアニメ【ULTRAMAN】感想

「ウルトラマン」に関しては、私はそこまで熱心に追っているわけではありません。平成生まれである私にとっては、「ウルトラマン」とは平成の三巨人であり、昭和のシリーズで曲がりなりにもきちんと見たのは「ウルトラマン」と続く「ウルトラセブン」くらい…

自分を解放するミュージカル【ダンス・ウィズ・ミー】感想

76点 矢口史靖監督最新作。私は矢口監督の作品は映画をよく観るようになる前から観ていて、そのおかげで『ロボジー』以外は監督作は全て観ています。平均して面白い作品を送り出してくれている方なのですが、直近の2本は個人的にはどストライクに素晴らし…

全てのものは表裏一体【よこがお】感想

95点 『淵に立つ』でカンヌ国際映画祭「ある視点」部門を受賞した深田晃司監督最新作。私が深田監督の作品と出会ったのは3年前の『淵に立つ』が最初でした。何となく観た作品だったのですが、あまりの救いの無さに、鑑賞後は深い絶望を感じたことを覚えて…

日常の下にある意識をあぶりだす【ドゥ・ザ・ライト・シング】感想

91点 スパイク・リー監督の代表的な作品。監督はこれでアカデミー賞の脚本賞にノミネートされたそうです。作品は有名なので、私も以前よりずっと観たかったのですが、例によって暇がなくずっと後回しにしていました。しかし、今年の3月、スパイク・リー監…

(推定)12歳の少年の告発【存在のない子供たち】感想

95点 レバノン映画。同じ国の作品としては、昨年は『判決 二つの希望』という素晴らしい映画が公開されました。2年連続でこのような作品が日本で公開されているという点で、ひょっとしなくてもレバノン映画は今キテいるのではないか?と考えざるを得ませ…

人生肯定映画。自分も最後はこうありたいなぁ【さらば愛しきアウトロー】感想

75点 ロバート・レッドフォードには、直撃世代ではないためかそこまで思い入れはなく、観たのは『明日に向かって撃て!』とか『スティング』とか『大統領の陰謀』とか『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』といった最近の作品か、超有名作品の…

ブログを開設して2年が経ったという話

皆様、こんばんは。いーちゃんです。いつも当ブログ、「暇人の感想日記」を読んでくださり、ありがとうございます。おかげさまで、当ブログも解説してから2年が経ち、3年目を迎えることができました。ここまでブログを更新できたのは、いつも読んでくださ…

2人のハゲが、世界を救う【ワイルド・スピード/スーパーコンボ】感想

80点 私はそもそも、『ワイルドスピード』シリーズには何の思い入れもありませんでした。なので当然、これまで過去作を観ることはありませんでした。そんな私が、何故ファンが楽しむことを前提としたスピン・オフを観る気になったのか。それは本作の監督に…

20周年にふさわしい「お祭り映画」【劇場版ONE PIECE STAMPEDE】感想

80点 現在、週刊少年ジャンプにて連載中の国民的海賊漫画「ONE PIECE」。原作は2019年現在、連載22年目に突入し、TVアニメも今年で20年目になります。私はTVアニメはエニエスロビー編で見るのを止めてしまったのですが、原作は相変わらず買ってま…

喪失を乗り越え、再生する人々【凪待ち】感想

93点 凪とは、風が止んで、波がなくなり、海面が静まること。本作のタイトルは、それを待つことを意味します。そこには、震災で被災した街が復興すること、ギャンブル依存症で、愛する人を失った郁男がもう一度歩き出す姿と、「新しい地図」として再始動す…

2018年秋アニメ感想⑨【ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風】

2012年より始まった、日本を代表する傑作漫画「ジョジョの奇妙な冒険」のTVアニメ化第4弾。2012年に第1部が始まる前はマイナスな意見ばかりが溢れかえっていましたが、スタッフの「覚悟」と熱意により、ファンの信頼を獲得。今やdavid production…

【僕たちは希望という名の列車に乗った】感想

93点 1956年の東ドイツを舞台にした作品。非常に評判が良いので鑑賞しました。鑑賞したのは実は5月の末。忙しさにかまけて感想を書くことができず、ここまで延び延びになってしまいました。いい加減書かないと内容とか、映画を鑑賞したの感想が消えて…

静かだけど、情熱的な映画【COLD WAR あの歌、2つの心】感想

75点 初ポーランド映画。鑑賞理由は簡単で、本作がアカデミー賞外国語映画部門にノミネートされたから。公開規模的にすぐに終わってしまいそうな気配だったので、公開後、すぐに鑑賞してきました。だから1カ月越の感想になります。受賞歴、ポーランド映画…

【ブルース・ブラザーズ】感想

75点 1980年に公開され、今なお根強いファンが多くいる本作。私も以前から存在は知っていて、1度観てみたいなぁと思っていました。そんなところに舞い込んだ午前十時の映画祭での上映。今回は映画ファンの投票が参考にされてラインナップが決まったの…

言いたいことはあるけど、姿勢は大いに買います【新聞記者】感想

60点 ジャーナリスト、望月衣塑子さんの著作「新聞記者」を原案とした社会派映画。日本映画というのは政治的な映画が非常に少なく(この辺に関してはちょっと言いたいことがある)、お隣の韓国やハリウッド等が政治的な内容をエンタメに上手く落とし込んで…

さすがの安定感【キノの旅XXⅡ-the Beautiful World-】感想

著:時雨沢恵一 イラスト:黒星紅白 出版:株式会社KADOKAWA 久々に本の感想記事です。調べてみたら前回は昨年の12月の「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている⑬」でした。本は人並みには読んでるつもりなので、なるべく本の感想もアップしたいけど、や…

そうだ新海誠、あなたはそういう人だった!【天気の子】感想 ※ネタバレあり

89点 2016年に公開された『君の名は。』が誰も予期していなかった特大ヒットを飛ばしてしまい、現状、(少なくとも興行収入的な意味で)ネクスト・宮崎最有力候補となった新海誠。本作は、彼の真価が試される3年振りの新作です。 『君の名は。』は奇…

2019年春アニメ感想③【ワンパンマン SEASON2】

ONE原作のWebマンガを、「アイシールド21」の村田雄介先生が作画した人気マンガ「ワンパンマン」。本作は、2015年に放送され、そのクオリティの高さから大人気を得たTVアニメの続編となります。私も前作は好きだったので、今回視聴した次第です。 ただ…

「ヒーロー」としての責任の自覚【スパイダーマン ファー・フロム・ホーム】感想 ※ネタバレあり

88点 『スパイダーマン ホームカミング』より2年ぶりのMCU版『スパイダーマン』。MCU全体の前作は、シリーズの大団円である『アベンジャーズ/エンドゲーム』。『エンドゲーム』は、広げ切った風呂敷を完璧に畳んでみせた最高の完結篇であったわけで、個…

「役割」を終えたその先へ【トイ・ストーリー4】感想

採点不能 『3』で完璧に完結したと、誰もが思っていた『トイ・ストーリー』シリーズ。そのまさかの続篇。正直、制作発表を聞いたときは当時のピクサーの不調と関連付けて、とうとう「完結作の続篇」という安易かつ絶対にやってはいけない手段に手を出してし…

「生命の起源」から、自分を見つめ直すジュブナイル【海獣の子供】感想

87点 2006年から2011年にかけて「月刊IKKI」にて連載されていた五十嵐大介先生原作の漫画を劇場アニメ化した作品。私は、原作については、存在は知っていたけど読んではいなかったのですが、スタジオ4℃作品なので鑑賞しました。 実は、私が本作を…

2019年冬アニメ感想⑧【どろろ】

私が原作と出会ったのは、小学校低学年の頃でした。当時の私は、親がよくやる「自分の好きなものを子供に見せる」という教育の一環で手塚治虫原作の「鉄腕アトム」「ブラックジャック」を読んだばかりでした。私は「アトム」にはそこまでハマれなかったので…

2019年春アニメ感想②【ぼくたちは勉強ができない】

現在、週刊少年ジャンプにて連載中のラブコメ漫画。タイトルには「ぼくたち」が入っていますが、本作で勉強ができないのはヒロイン達なので、正確には「わたしたち」なんじゃないかと余計なことを考えますが、まぁそんなことはどうでもいいか。原作が人気な…

「違い」こそ最大の長所【ダンボ(1941年)】感想

77点 3月に公開された、ティム・バートン版『ダンボ』の予習の意味で鑑賞。実写版のほうは結局観なかったのですが、かといって本作を観たことが無駄になったかといえばそんなことはなく、名作とされているだけあってとてもいい作品でしたし、70年以上前…

2019年春アニメ感想①【さらざんまい】

「少女革命ウテナ」「輪るピングドラム」など、独特すぎる作品で知られる幾原邦彦。本作は、2015年に放送された「ユリ熊嵐」から4年振りとなる彼の最新作です。彼の作品はとりあえず見ますし、「少女革命ウテナ」と「輪るピングドラム」は好きなので視…